- 必要な検査項目の実施
- 検査結果の迅速な報告
- 異常値やパニック値の取り扱い
- 精度管理の実施
- 検査後の検体の取り扱い
- 夜間・休日などにおける検査ニーズへの対応
この項目では検体検査、生理検査について評価されます。
病理診断機能については「3.2.1 病理診断機能を適切に発揮している」で、
輸血・血液管理機能については「3.2.3 輸血・血液管理機能を適切に発揮している」で評価されます。
チェックリスト
まずは以下のチェックリストの内容が院内で実践できているか確認してみてください。
ページ後半にリスト内容の補足説明を記載しています。
- 自院の診療内容に見合った検査が実施できる環境が整えられている
- 依頼可能な範囲、院内・院外の区分などを含め、検査機能を検討する場及び責任者が明確となっている
- 検査法に関して院内に積極的な情報発信がなされている
- 新たな検査法の導入時の説明
- 検体の採取法・保管・提出方法などの実務的な注意喚起 など
- 検査結果が速やかに報告されている
- 外注検査であったとしても緊急性のあるものには特別な配慮がなされている
- 重要な結果は確実に伝えられるシステムとなっている
- 検査精度は定期的にチェックされている
- 機器の内部精度管理記録がある
- 機器の外部精度管理テスト結果
- 外部業者の外部精度管理テスト結果の記録の取り寄せ
- 試薬等の保管管理・在庫管理記録
- 検査精度は各種コントロールサーベイなどで安定した結果が得られている
- 検査精度に問題があった場合、速やかに対策が立てられている、また対策について検討される場が整備されている
- 検査機器の保守・点検が定期的に実施され、その結果が記録に残されている
- 院内職員による日常点検の場合、定期点検の期間は遵守されている
- 外部業者による保守・点検結果の記録が残されている
- 生理機能検査において、技師の技量を保つ為の日常的な研修体制が整備されている
- パニック値の基準が明確に定められている
- 12に加えてパニック値の報告基準も明確に定められている
- 検体が一定期間保管されている
- 検体を廃棄する際は、感染性廃棄物として廃棄する手順が整えられている
- 夜間・休日などの診療現場からの検査ニーズに応えられる体制が整えられている
補足
チェックリストの中で、抽象的な内容やわかりにくい内容について補足していきます。
こちらを読んでも解決しなかった場合は、ページ下部のコメント欄にてご質問ください。
依頼可能な範囲、院内・院外の区分などを含め、検査機能を検討する場及び責任者が明確となっている
外注検査は費用対効果を考慮した上で決定されているかを確認してください。
また、外注検査の中で件数が多い検査に関しては、対応する委員会などの場にて院内で検査することは可能であるかなどの検討がなされ、総合的に組織として最終的な判断が下されているか確認してください。
外注検査であったとしても緊急性のあるものには特別な配慮がなされている
例えば緊急度の高い検査はサイレン走行を依頼しているなど、特別な措置が取られている必要があります。
また、そのような措置を要する『緊急度』の定義についても院内で規定されている必要があります。
重要な結果は確実に伝えられるシステムとなっている
例えば検査結果を送信してすぐに担当医に直接内線連絡を入れるなどがあげられます。
パニック値の報告基準
パニック値が全て報告されている状況は問題です。
前回値との関連も含めて合理的に判断されるべきであり、判断基準となるマニュアルが院内で整備されていることが求められます。
夜間・休日などの診療現場からの検査ニーズに応えられる体制
夜間に検査が必要となった場合はオンコール体制をとっているなど、対応策があることが求められます。